新しいカタチの小説と高校生の思い
こんにちは
kinomiです
最近は紙や電子書籍だけでなく、チャットノベルや少し前からあるケータイ小説などの新しいカタチの小説が、人々の間で普及しているようです。
特に中高生や若者の読者が多く、長文を読むことが得意でなかったり、じっくり読む時間がなかったりする現代の風潮を反映しているような感じもします。
そこで今回は、そのようなカタチの小説と、それに対して実際の高校生の考えること述べていきたいと思います。
私にとっての新しいカタチの小説とは
「作者の世界観を共有する新たなフィールド」であるケータイ小説やチャットノベル。
私は、それらを「ストーリーを楽しむことに特化したもの」として捉えます。
つまり、描写や登場人物の言動から物事を読み取る事に重きをおくのではなく、「キャラクターの『動き』」に重きをおく小説であると考えます。
私がそう考える理由を述べていきたいと思います。
「ストーリーを楽しむことに特化している」と考える理由
表現技法よりも世界観の共有
ケータイ小説は多くの場合携帯の画面で閲覧されるため、小さな画面上でも読みやすいように一文を短くしたり行間を広く設けたりといった工夫がこらされている作品が多くあります。
また、チャットノベルの場合、メッセージアプリのようなレイアウトで登場人物の吹き出しが物語をつないでいくので、ケータイ小説同様に小さな画面でも読みやすいようになっています。
ということは、紙の本のように行間が狭かったり一文が長かったりと、読みづらいレイアウトの作品はなかなか閲覧数が伸びないことにもつながるでしょう。
このことから、紙の本とは異なり、これらの形の小説を読者は文章を読むためではなく作品の世界観やストーリーを楽しむために閲覧するといえるでしょう。
また、作者が小説を書くことにおいて素人であることも多く、そういった場合「表現の技巧を凝らす」ことよりも「自身の世界観を他者に発信する」ことを優先した作品が多くなってきます。
故に、ケータイ小説やチャットノベルなどの読者は自然と、作品の登場人物が作り上げる「動き」を楽しんでいるということにつながるのです。
小坂 貴志さんが、神田外語大学紀要で書かれた文書によると
「前近代社会において口から口へと伝えられていた民俗説話に近いもの」であるとして、「デジタルなケータイ電話を使った執筆による声の残滓の再現への影響-
民俗説話」という新たな枠組みでケータイ小説をとらえようとしている。
とあります。
つまり、ケータイ小説などは口で語られる「話」と同じ分類であり、それらは話の内容である「世界観」を楽しむものであるといえるということです。
私にとっての新しいカタチの小説とは まとめ
以上のことから、私はケータイ小説やチャットノベルなどを「ストーリーを楽しむことに特化したもの」として捉えます。
紙の本もケータイ小説などもどちらもそれぞれの特徴があり、とても興味深いです。
これからも様々なカタチの小説に触れていきたいと思います。
皆さんもこの機会に、形にとらわれない「読書」をしてみてはいかかでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。